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ニューカレドニアジャイアントゲッコーのケアシート

ニューカレドニアジャイアントゲッコーは Rhacodactylus leachianus といい

世界では一般に 「leachianus(リーチアヌス)」 の名で知られています。
ヤモリ類の中でも特に大型に成長し、飼育環境も比較的整えやすいため

死亡することはめったにありません。


ただしストレスがゼロというわけではないので

テラニマをご覧のみなさまがこの記事だけで安心して飼育できるように

ケアシートを共有させていただきます。

飼育方法についてご説明する前に、まずお伝えしておきたいことがございます。
飼育方法に「これが絶対の正解」というものはなく、飼育者様の好みやご事情により、内容はさまざまに変わり得ます。

ただし、その飼育環境が個体にとってストレスとなってしまう場合は、できる限り避けるべきだと考えております。
テラニマのケアシートでは、あくまで一般的に推奨される事項を中心に、ガイドとしてご案内いたします。

leachianus(リーチアヌス)の生息地

生息地

レチアヌス(Leachianus)は、大きく分けて「GT(グランドテラ)」と「アイランド(Island)」という2つのロカリティに分類されます。


いずれも内部でさらに細かく分けられますが

本ケアシートではまず基本情報のみをご紹介いたします。

GTロカリティのレチアヌスは、平均して約 250g 〜 400g 程度まで成長し、
アイランドロカリティのレチアヌスは、平均して約 150g 〜 250g 程度まで成長いたします。

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飼育ケージ

重要なポイントは、個体がケージ内で

「安心できる」と感じられる環境を作ってあげることです。


そのための基本要素として、特に大切なのが隠れ家と床材でございます。

床材については、キッチンペーパーやペットシーツ(排泄用パッド)などを使用される方もいらっしゃいますが

私としてはココナッツハスクチップ(Coconut Husk Chips)と

ココナッツピート(Coconut Peat)の混合をおすすめいたします。
レチアヌス(Leachianus)はゲッコー類の中でも爪が非常に発達している種類です。そのため、キッチンペーパーやペットシーツの上では、移動時に爪が引っかかりやすく、動きに制約が出てしまうことがございます。

また、ココナッツハスクとココナッツピートは、時間の経過とともに微生物が増え、“生きた床材(生体環境に近い土壌)”へと変化していきます。

保水性も高く、湿り気を長く保てるため

湿度管理がしやすい点も大きなメリットでございます。

隠れ家につきましては、野生下のレチアヌスをイメージすると

コルク製のチューブが最も適していると考えております。
本種は野生では木の上で生活し、樹洞(木の穴)に身を潜める習性がございますので、個体が無理なく出入りできるよう

十分な内径のあるチューブをケージ内に設置してあげてください。

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飼育ケージの床材にワラジムシを導入しておくと

レチアヌス(Leachianus)の排泄物を分解してくれるため

ケージ内の清掃・管理が楽になります。


ただしその一方で個体によってはワラジムシに対して餌反応を示してしまう場合がございます。

そのため、ワラジムシが床材の中へ潜れる(バローできる)よう

床材は最低でも3cm以上、できれば十分な厚みで敷いていただくのがおすすめでございます。

コルクチューブに付着している

Porcellio laevis Dairy Cow (ポルセリオ・ラエビス)(クマワラジムシ)

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※ ココナッツハスクチップ(Coconut Husk Chips)やココナッツピート(Coconut Peat)を

使用する際に、腸閉塞(GIインパクション)を

心配される方もいらっしゃるかと思います。


給餌時に個体が移動することで、餌皿の中へ床材が入り込み、誤って一緒に口にしてしまった場合に起こり得る問題です。

その点がご不安な場合は、床材の上にプラスチック製の網(メッシュ)を敷き

その上に餌皿を置くことで対策できます。

これにより床材が餌皿へ混入しにくくなり、誤飲リスクを大きく下げることが可能でございます。

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隠れ家の有無について

レチアヌス(Leachianus)は

あえて隠れ家を与えないほうが大人しくなる

そのように考える方もいらっしゃいます。


しかしながら、それは個体を常に不安な状態に置き

行動を抑え込むための手段に過ぎないと私は考えております。大人しく「している」のではなく

萎縮させてしまった結果として

大人しく見えているだけでございます。

本来、野生下では樹洞(木の穴)に入って身を隠す習性があるため、隠れ家を自分の縄張りとして認識すると、そこへ手を近づけた際などに多少過敏に反応することはございます。
ただ、2〜3年ほど成長し体格が大きくなってくるにつれ、外部刺激への恐怖心が薄れ、次第に落ち着いていく傾向が見られます。

また、オス・メスともに、発情期や産卵期に攻撃性が変化することはございますが

これも自然な反応の一つでございます。

隠れ家(シェルター)の中で休息するレチアヌス(Leachianus)のペア

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38 × 40 × 45(cm)規格の飼育ケージ

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90 × 45 × 45(cm)規格の飼育ケージ

飼育ケージのサイズ

この点につきましては、ブリーダーの間でもさまざまな意見があり、見解が分かれやすいテーマでございます。
そのため「これが唯一の正解」と言い切れるものはなく、ここでは避けるべき方向性と、私が考える推奨事項をお伝えいたします。

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上記のサイズ表は、あくまで目安としての推奨事項でございます。

私は比較的、広めのケージでの飼育をおすすめすることが多いのですが

その理由としましては、狭い飼育ケースですと給餌の際に餌が近くにあるため、個体の反応自体は良く見えることがございます。
しかし一方で、運動量が減りやすく、結果として肥満体型になりやすい傾向がございます。

肥満になると、人と同様にホルモンバランスの乱れを招きやすく、性成熟や産卵、繁殖にも影響が出る可能性がございます。

本種は夜行性のため、日中は活発に動く様子をあまり観察できませんが

十分なスペースを確保してあげることで、夜間にしっかりとした活動量を見せてくれるようになります。

また、私は高さ60cmを超える飼育ケージは、基本的におすすめしておりません。
その理由は、レチアヌス(Leachianus)は大きく成長すると400g程度に達する個体もおり

その体格になると、枝や流木などを登る分には問題がなくても

ガラス面ではゲッコー特有の**趾下薄板(吸着パッド)**が体重を支えきれず、滑落してしまうリスクが高まるためです。

特に、高さ90cm以上の環境で落下を繰り返すと、怪我につながる恐れがございますし

個体が「落ちるのが怖い」と学習してしまい、結果として活動に消極的になる可能性もございます。

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ニューカレドニアの気候表(参考用)

温度と湿度

一般的には、温度は23〜28℃、湿度は約60%が推奨されることが多いです。
(湿度調整の目安:湿度が高い日は1日1回、乾燥している日は朝夕の2回、ケージ全体がしっとりする程度に軽く霧吹きを行います。)

また、実際のニューカレドニアの気候のように「日較差(昼夜の温度差)」を再現しようと無理に工夫しなくても

成長や日常の維持においては特に問題が出ないことがほとんどです。

人が快適に過ごす室温に近いため温度管理そのものは比較的難しくありません。

ただし、冷暖房機器をご使用の際は、風が直接個体に当たると急激な体温変化や脱水を招く恐れがございますので、十分にご注意ください。

また、レチアヌス(Leachianus)は変温動物のため、温度変化には決して強いわけではございません。
低温では活動量・摂餌量が低下し、高温でも体内酵素の変性による代謝低下や脱水が起こり、場合によっては落命につながることもございます。

一方で、最大30℃程度までをゆっくり段階的に上げていくような変化であれば適応できる個体もおり

中には成長スピードが上がるケースもございます。

なお、レチアヌスは16℃程度でも死なない可能性があるほど耐久性が高いと言われることもあります。
しかし、「生きていられる」ことと「快適に生活できる」ことは、当然ながら別の話でございます。

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スーパーフード(総合栄養食)タイプのフード(例:Leapin Leachies のスーパーフード/参考写真)

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スーパーフード + フルーツ

餌についてレチアヌス(Leachianus)の飼育が世界的に普及するにつれ、いわゆる「スーパーフード」と呼ばれる人工飼料が数多く発売されるようになりました。この粉末タイプのフードは、基本的にフード1:水2の割合で混ぜて与えていただければ問題ございません。

給餌の間隔は、3日おきにされる方もいれば、2日おきにされる方もいらっしゃいます。

こちらは個体差や飼育者様のご事情によって調整していただく形で大丈夫です。また、与える量に明確な決まりはございません。

食欲旺盛な個体もいれば、控えめな個体もおりますので、実際に様子を見ながら“テストして調整する”ことをおすすめいたします。

目安としては、与えた量を2回以上連続で器の底まできれいに食べ切るようであれば、器を少し大きいものに変える、という方法が分かりやすいです。給餌の際は、フードをケチらず常に器にしっかり入れておくことをおすすめしております。

トカゲは基本的に伏せた姿勢で行動するため、器の中身が十分に入っているほうが、餌を見つけた際の最初のアプローチが良くなります。

 

フード以外の追加栄養について続いて、人工飼料以外の栄養補給について触れておきます。近年のフードは非常に優秀で、スーパーフードのみでも十分に飼育は可能です。ただし、野生下で摂取できる多様な生餌・生食と比べると、どうしても及ばない面があるのも事実でございます。

また、スーパーフードは粉末化の工程(フリーズドライ等)で、破壊されやすい水溶性ビタミンや一部のミネラルが不足しやすいという考え方もあり、追加で補う目的で工夫される方もいらっしゃいます。

野生のレチアヌスは、オリーブ科の植物(Cassine curtipendula)や、イチジク(Ficus spp.)をはじめとする様々な果実、小型昆虫、時には自分より小さなトカゲ、さらには Lichmera incana という小鳥まで捕食することがあると言われています。

とはいえ、これらをすべて再現するのは現実的に難しいところです。

 

果物を追加する場合追加栄養を考える場合、果物はバナナ、ブルーベリー、スイカ、イチゴなど、基本的にどれでも使用できます。

その中でも効率面ではバナナが最も扱いやすくおすすめです。酸味が強すぎると嗜好性が落ちやすく

また水分量が多い果物は粘度の調整が難しくなるためでございます。生餌(動物性)の給餌について果物以外の追加としては

餌用コオロギ、餌用ゴキブリ、**餌用マウス(小さめサイズ)**などが挙げられます。

これらは健康的な体つきづくりや成長促進に役立つことがございます。ただし、すでにスーパーフードに慣れている飼育下のレチアヌスは

生餌に対して反応する個体もいれば、まったく反応しない個体もおります。この点は、多少“相性”や“運”もあるとお考えいただくのがよろしいかと思います。また、消化力がまだ弱いベビー個体には、生餌の給餌は基本的におすすめいたしません。

少なくとも体重40g前後を目安にし、与える場合も個体の顔より小さいサイズの餌生体から始めていただくようお願いいたします。

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1. 繁殖の前提は「性成熟」

 

繁殖の安全性と成功率を左右する一番の前提は、オス・メスともに性成熟していることです。

未成熟の個体を同居させると、相手を侵入者として認識し、咬傷・強いストレス・拒食・脱水に発展することがございます。

オスの性成熟の目安クロアカ周辺の発達が進み、外見上の変化が分かるようになる生殖器(ヘミペニス)の張りが見えやすくなるメスの性成熟の目安無精卵を産むようになる時期は、性成熟の一つのサインとして扱いやすいです年齢は“目安”であり、決め打ちは避けます一般的には

 

オスは18か月前後、メスは28〜36か月前後が一つの目安として語られます。

ただし、レチアヌスは系統・個体差・飼育温度・栄養状態による差が非常に大きく、特に大型化しやすいタイプでは

繁殖可能域に入るまでさらに時間がかかる場合がございます。年齢だけで判断せず、外観と行動の変化を合わせて見ていただくのが安全です。

2. 繁殖期が近いサイン:行動の変化を見逃さない

性成熟が進み、繁殖期が近づくと、行動に変化が出ることがございます。代表的には以下のような傾向です。

  • 周囲の刺激に対して敏感になりやすい

  • ケージを開けた際にヒス・突進など防衛行動が出やすい

  • 食欲が落ち、給餌反応が弱く見えることがある

  • 夜間に鳴き声(コール)が聞こえることがある

  • 突然、床材を掘り始めることがある(繁殖・産卵シーズンの接近サインとして扱われます)

これらが揃い始めたら、次の段階として「冬の運用(クーリング)とペアリング準備」に入っていきます。

3. 冬の運用(クーリング):繁殖リズムを整えるための下準備

野生下では、冬〜春の移行にともなう温度変化が繁殖リズムに関与していると考えられております。飼育下でも

過度に極端な低温を狙うより、季節差を作ってリズムを整えるほうが実務的に安全な場面が多いです。

  • 冬の室温が自然に下がる環境であれば、それ自体がクーリングに近い効果になることがあります

  • 「絶対温度をどこまで下げるか」よりも、**季節による温度差(落差)**が鍵になる場合があります

  • 照明時間を短くする運用も語られますが、実務上は温度差ほど強い要因にならないケースもありまずは温度を軸に組み立てるほうが扱いやすいです

クーリングの時期を早めると排卵・産卵のタイミングも前に寄ることがあるため、年間の繁殖スケジュールを組む際は

冬の入り方を意識しておくと便利です。

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ペア形成の過程で生じる傷

4. ペアリング(同居):ここが最難関であり最重要です

レチアヌス繁殖の難しさは、多くの場合「ペアリング初期の衝突」に由来します。
したがって、同居の設計は「受精率」以前に、まず **安全性(咬傷・脱水・感染の回避)**を最優先に組み立てます。

4-1. 体格の組み合わせは“成立率”に直結します

  • 可能であれば 近いサイズ同士が望ましいです

  • サイズ差がある場合は、実務的には オスがやや大きい方が交尾が成立しやすい傾向があります

  • 反対に、メスが大きく強い場合は、オスが抑え込みを作りづらく、受精率が落ちたり衝突が増えることがあります

4-2. 同居開始前にレイアウトを「リセット」します

同居前に、コルクチューブや隠れ家の位置を入れ替え、環境を作り直しておくと、縄張りの固定化が弱まり

初動の衝突が軽くなることがございます。

4-3. 同居開始のタイミング

気温が低めの季節に同居を開始すると、過剰にヒートアップした争いが出にくい傾向が見られます。

冬の運用で代謝が落ち着いている時期は、導入として扱いやすいです。

4-4. “仲が良い=成功”ではありません

ここがレチアヌスの落とし穴になりやすい点です。
同居して争わないことは安全面では良いのですが、長期同居で互いを「環境の一部」として認識してしまい

交尾が起きず 無精卵のみ、あるいは産卵が止まる例もございます。
繁殖としての成功判定は、見た目の仲良しではなく、安定して有精卵が得られることになります。

4-5. 傷の場所で「交尾痕」か「攻撃」かを判断します

  • メスの首筋の噛み跡は、交尾行動に伴う痕として見られることがあります

  • 一方で、頭部・胴体・四肢などに深い損傷が増える場合は、攻撃性の高い同居である可能性があり、分離をご検討ください

  • 顎を噛み合うような力比べ(いわゆる“顎ロック”)が見られることもありますが、軽微な擦り傷程度なら必ずしも致命的とは限りません。ただし出血が多い、骨が見えるほど深い等であれば、速やかに中止してください

4-6. “居場所が作れているか”も重要です

縄張り性が強い種のため、同居ケージ内で一方が常に隅に追いやられ、落ち着く場所を確保できない状態が続くと

拒食や消耗、最悪の場合は衰弱につながることがございます。
高所の利用や隠れ家の独占など、主導権の偏りが強すぎないかも観察ポイントです。

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脱水状態のレチアヌス(Leachianus)

5. トラブル対策:傷の管理は「脱水」と「感染」だけに集中します

 

同居中の事故で最も怖いのは、傷そのものよりも、そこから派生する 脱水と感染です。

皮膚欠損がある個体は水分を失いやすく、短期間で急変することもございます。

 

脱水のサイン

1.目が落ち窪む

2.体の張りが弱く触ると弾力が少ない

3.活動性が落ち、止まり木や壁面にうまく掴まれない

4.全体的に元気がない

 

脱水が疑われる場合は、早めの補水と環境調整が重要です。

重度の場合、飲水反応が出ないこともあるため、換気を確保したうえで一時的に湿度を上げる環境を作り

回復を促す方法が取られることがあります。また、腫れが強い、出血が止まらない、壊死が疑われる

食欲不振が続くなどの場合は、爬虫類対応の動物病院へ早めにご相談ください。

6. ペア運用のバリエーション:複数メス運用と“分離のリスク”

オスのケージへメスを順番に入れる形で、複数メスと繁殖させる運用は実際に行われています。血統の組み合わせを増やせる点はメリットです。
ただし、ペアを頻繁に入れ替えると、個体が過敏になったり落ち着きを失う場合があるため

個体の性格・ストレス耐性を見ながら設計する必要がございます。
繁殖効率を取るか、ペア安定性を取るかは、飼育者様の方針によって最適解が変わります。

7. 交尾後の流れ:受精の“タイミング設計”が大切です

交尾から何日で産卵するかは個体差が大きく、明確な固定値としては扱いづらい領域です。
ただし重要なのは、卵殻が形成されて進行すると、その後に交尾しても受精が成立しにくくなる点です。
実務上は、排卵が近い段階までに同居を開始し、交尾の機会を確保しておく方が安定しやすいです。

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地面に産卵したレチアヌス(Leachianus)

8. 産卵サイクル:温度と間隔のバランスを崩さない

8-1. 産卵間隔の目安

多くの個体で 約6週間間隔が一つの目安になります高温で代謝が上がると 4〜5週間の短いサイクルになることもありますが

短縮しすぎると受精や卵殻形成が不安定になり、無精卵が増える場面もございます実務的には、温度を上げすぎず

一定のリズムで産ませるほうが、親個体のコンディション維持にもつながります

8-2. 1回の産卵数

基本は 2卵ですまれに日を分けて産むことがあり、その場合、最初の卵が無精卵または状態不良のことがありますシーズン初期は受精が安定しないこともあるため、初回クラッチは慎重に観察し、次クラッチ以降で安定性を評価するのが安全です

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状態が良くないレチアヌス(Leachianus)の卵

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完璧なレチアヌス(Leachianus)の卵

9. 卵の品質チェック:見た目で分かる“危険サイン

 

”健康的な卵は、表面が比較的なめらかで硬く、いわゆる“陶器のような質感”と表現されることがございます。

一方で、表面が凸凹した“ゴルフボール状”の卵は、孵化率や孵化後の安定性が落ちる可能性がございます。卵殻形成は

カルシウムだけでなく栄養状態全般の影響を受けます。単純にカルシウム不足と決めつけず、繁殖負荷、体格、給餌内容

シーズン後半の消耗などを含めて総合的に見直すことが大切です。

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10. インキュベーション:長期戦を安定させる「床材・湿度・換気」

 

レチアヌスは孵化までの期間が長くなりやすいため、卵を安定して守るには、温度と湿度を均一に保ちつつ、適切に換気することが重要です。

保水性のある床材(専用品)や、パーライト、バーミキュライトが用いられます粒子が細かすぎる床材は、濡れた際に固まりやすく

卵表面の通気を妨げるリスクがあるため注意が必要です湿度計の数値は相対湿度であり、温度が違えば実際の水分量も変わります。

数字だけを追うより、卵が接している床材の湿り具合を基準にし

乾きすぎ・過湿の両方を避けるのが安定しやすいです過湿はカビや腐敗につながることもあるため、定期的な換気は必須です

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レチアヌス(Leachianus)の温度別・孵化予定日

11. 温度と孵化日数・性比:極端な温度は避けます

 

レチアヌスは初期のインキュベーション温度が性比に影響するタイプとして知られています。完全に100%固定できるものではありませんが

温度管理が安定しているほど意図した性比に寄りやすくなります。ただし、極端な低温・高温は発生停止や終盤での事故につながるリスクが上がるため、安全域を優先して運用してください。また、インキュベーターの表示温度と実測温度がずれていることもあるため

可能であれば別センサーで内部温度を確認されると安心です。

12. 孵化遅延とエッグカット:介入は慎重に判断します

エッグカットはタイミングの判断が難しく、早すぎる介入は未熟な状態での露出につながる恐れがございます。

卵の状態が良好で、腐敗やカビの兆候がない場合は、基本的に待つ方が安全な場面が多いです。
一方で、卵殻の状態が悪い卵では、殻が割れにくく孵化直前で詰まるリスクが上がることがあるため

通常より遅れている状況で慎重に検討される方もいらっしゃいます。
いずれにしても、異臭、極端な変色、過度な結露などの異常があれば、まず環境を点検し

必要に応じて経験者や専門家へ相談されるのが安全です。

これにて、レチアヌス(Leachianus)のケアシートは以上となります。
あれこれ内容を整理しているうちに、気づけば丸4日かかってしまいました。

テラニマのケアシートをご参照いただければ、レチアヌスの飼育で大きく困ることはないと考えております。
とはいえ、飼育に「イレギュラー」はつきものです。想定外のことは、どうしても起こり得ます。

もし飼育中に何かお困りのことがございましたら、どうぞ遠慮なさらずテラニマまでお問い合わせください。
丁寧にご相談を承ります。

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